中堅の女性獣医師の場合
主な仕事内容を教えてください
大規模農家の和牛治療のほかにも繁殖効率を上げるために、母牛のプロファイルや繁殖検診も行っています。また、定期的に養豚農家を巡回し、抗体検査やワクチネーションなど経営向上に繋がることを農家と一緒に検討しながら進める、生産獣医療にも取り組んでいます。
産業動物獣医師を志望したきっかけは?
大学の農家実習で「病気の予防をして治療を減らし、家畜も農家も獣医師もみんなが楽になれる状況を作りたい」という考えを持った獣医師に出会い、その考えに共感ができ目標となったので、産業動物獣医師を志望するきっかけとなりました。
宮崎県のNOSAIを選んだ理由は?
大学時代に何組合か実習に行き、獣医師や地域の農家と話をしながら自分のイメージする産業動物獣医師にいちばん近づける場所だと思ったからです。
やりがいと苦労していることを教えてください
産業動物の分野は「食」に深く関わり、人の生活に密着したものです。また、生産獣医療の仕事に携わると、農家の経営にも関わることが多くなり経営に対しての感性も必要になります。とても幅が広い世界なので、このようにやることは沢山ありますが、私はそこがやりがいだと感じています。 一方で、この分野もまだ女性獣医師への風当たりがいいとは言えません。未だに、悩みながら仕事をされている人も多い。ですが、先駆者たちの努力のお陰で、日々働きやすい環境を目指す動きもあると思います。
リフレッシュ方法はなんですか
4歳になる娘と遊ぶ時間がリフレッシュの時間です。家に帰ってからは仕事の事を考える余裕がないので、ある意味それがメリハリとなっていると思います。他には、娘が寝静まった後にする、家計簿や手帳を書く時間、本を読む時間などがリフレッシュの時間になっています。
今後、どのような獣医師になっていきたいですか
毎日ただただ面白いなと思うことに首を突っ込んでいって、実を結ばないことや反省の方が多いですが、それを少しでも家畜や農家の幸せに繋げられる獣医師になりたいです。